レジャー

板室温泉で見つける、ワーケーションの過ごし方【前編】

板室温泉で見つける、ワーケーションの過ごし方

こんにちは!温泉と魚に目がない、マガラです。

皆さま、板室温泉ってご存じですか?
那須湯本温泉、塩原温泉とならぶ、那須地域の歴史ある温泉地なんです。

板室渓谷
那珂川上流の山あいにある板室温泉。渓谷が美しい



この板室温泉にある旅館さんが、本格的なワーケーションの受け入れを始めるとの情報を聞きつけ、取材に行ってまいりました!

ワーケーションとは、「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた言葉で、休暇先でリモートワークをすることを意味しています。これからの時代、リゾート地で過ごしながら働くことが、ますます定着していくのでしょうね。

そこで今回、板室温泉でワーケーションプランを提供する5つの旅館のひとつ、奥那須大正村幸乃湯温泉さんに一泊させていただき、周辺のアクティビティと共に、その魅力をお届けします!

観光、温泉、アクティビティ!板室街道の魅力を探る

北風と太陽カフェ
廃校を利用したカフェ「北風と太陽」カフェで作品を観られる他、アートギャラリーも併設している


板室温泉は静かな山間にある小さな温泉地ですが、そのアクセスはとってもシンプル。黒磯駅より板室街道(県道369号)を、車でひたすらまっすぐ30分ほど走ると到着します。板室街道は黒磯の市街地から、徐々に奥深い山間部へと姿を変えていきます。現在、街道沿いの地域をアートで盛り上げようとするプロジェクトが進行中で、県道名(369号線)と町の特産品の牛乳(ミルク)にちなんで、「ART369」と呼ばれています。

板室街道は世界的なアーティスト、奈良美智さんの美術館「N’s YARD」があります。
また、いくつかの施設を利用したアート展や、映画の上映会がこれまでに開催されてきました。

旧青木家那須別邸
明治期に外務大臣を務めた青木周蔵の別荘として建設。国の重要文化財に指定されている


こちらはART369プロジェクトでアート展も開催された「旧青木家那須別邸」の洋館です。

明治期、那須野が原はヨーロッパ貴族に憧れた華族が、こぞって農場を開拓した地。その別邸の先駆けとして知られているのが、この青木周蔵の洋館です。

クラシカルな館内の大食堂。ドイツ建築を日本に持ち込んだ建築家、松ヶ崎萬長が設計を手掛けた
 

建物は修復されていますが、最初に建てられたのは、なんと1888年だそう。ひえ~130年以上も前ですか!

茅葺屋根の日本家屋ばかりの時代に、こんな洋館が建てられたのだから、当時の人もびっくりしたでしょうね。館内に置かれている調度品や、照明も素敵です。


青木周蔵の娘の名前にちなんでつけられた、ハンナガーデン。遠景に別邸がみえる


一方、自然豊かな山間部では、ダム湖でのカヌー体験、林道を走るファットバイク(自転車)、湿原でのトレッキングなど、アクティビティも充実。1年を通じて、自然の中での遊びを体験できるフィールドが広がっています。

那須フィッシュランド
夏には天然ホタルの観賞会を開催している那須フィッシュランド。川面の上空を舞うホタルが圧巻だ


この日ナスモ取材班が訪れたのが、渓流管理釣り場の「那須フィッシュランド」さん。比較的釣りやすいニジマスのエリアから、ちょっと難しいヤマメ、イワナのエリア。さらにルアーのエリアなど、経験や釣り方に応じて、料金体系が分かれているそう。

それにしても、見てください、この雰囲気!
森に囲まれた渓流は、水が本当にきれいで、魚が泳いでいるのが見えます。

那須フィッシュランド
いくらをエサに釣り糸を垂らす。釣りをするのは子どものとき以来


釣り初心者のワタクシですが、さっそくヒット!
おぉ、やったぁ!小一時間で4匹も釣れました。

那須フィッシュランド
初心者ながらヤマメを釣り上げる。慣れない手つきでハリを抜く


「渓流が流れる自然の中で、小さいお子さまにも気軽に釣りを体験していただける。それがここの最大の魅力だと思っています」

そうおっしゃるのは、フィッシュランドの加藤さん。

那須フィッシュランド
炭火でじっくり焼いた川魚は絶品!臭みもなく、身がふわっふわです


そうなんです。大自然の中で、まずは魚を釣り上げたときの喜びを体験してみる。それがわたしのような初心者にはとても大切。フィッシュランドが、家族で釣りを楽しめる場所だということが、よくわかりました。そして釣り上げた魚は、BBQ場でおいしくいただくことができます。

あぁ、ヤマメがうまい!

那須フィッシュランド
釣った魚は塩焼き、唐揚げともにそれぞれ200円で調理してもらえます。450円のライスセットをつけて、素敵すぎる定食になりました

いよいよ板室温泉へ
奥那須大正村 幸乃湯温泉のお部屋を拝見

板室温泉の開湯は1059年、平安時代といわれています。温泉の効能から「下野の薬湯」と呼ばれており、湯治の里として人々に親しまれてきたそうです。

さて、いよいよ本日泊まらせていただくお宿「奥那須大正村 幸乃湯温泉」さんに到着しました。

中に入ってみると「あれ?スリッパがない」

廊下もこのとおり畳敷き。素足で歩けるのが心地いい


そうなんです。幸乃湯温泉は館内すべて畳敷きとなっていて、スリッパを履く必要がないんです。

最初はなんだか慣れなかったものの、どこを歩いてもいぐさの感触が心地よく、お風呂でスリッパを履き間違えたりすることもない。

ワーケーションで連泊するなら、部屋の出入りがラクだし、結構いいのかも。

お部屋での仕事環境。旅館の一室でパソコンを開くのはとても新鮮です


ワーケーションプランで利用できる、十畳のお部屋に入ります。ややっ、通常の宿には見慣れぬ机が2台、窓際に置かれているではありませんか。なるほど、ここでお仕事ができるようになっているんですね。

さっそく、PCを開いてネットにつないでみます。うん、Wi-Fiも高速でストレスフリー。
この時期はちょうど紅葉まっさかり。色づく紅葉を愛でながら、静かな環境で仕事もはかどりそうです。

そして、温泉地でのワーケーションのお楽しみ。お風呂の時間です。ひゃっほー!

綱の湯に打たせ湯
湯治場の風情にほっこり

板室温泉は別名、杖いらずの湯とも呼ばれる。関節痛にも効果があり、杖を忘れて帰るほど体が回復するといわれる


幸乃湯温泉は、自家源泉かけ流しの天然温泉。

男女それぞれ3つずつのお風呂が毎日入れ替わり、合計6つのお風呂が楽しめます。

なかでも板室伝統の「綱の湯」は、垂れ下がる綱につかまって、深さのあるお風呂に浸かる、立ち湯。浴槽の底には玉ジャリが敷いてあって、湯船の中で歩くと心地よく足ウラを刺激してくれます。

あぁ、浮遊感のある湯舟がとっても気持ちいい!

打たせ湯は湯量豊富な幸乃湯温泉の魅力のひとつ。あまりの勢いに、最初はおっかなびっくり


もうひとつの目玉が、高さ4mから打たせ湯が落ちる「大滝の湯」。

この、ひと筋のお湯の太さよ!滝のような湯圧でドドドドっと、肩や背中を叩きつける感じがたまりません!

普段パソコン仕事のわたしにとって、首、肩、腰の疲れを癒してくれる温泉は、とってもありがたい。ふだんから多忙な日々を送るワーケーションのお客さんが、心身ともにリフレッシュして仕事ができるんだから、最高じゃないですか!と、いま更ながら感動。

ちなみに泉質は、ナトリウムカルシウム硫酸塩泉。くせのない透明なお湯で、美肌効果もバッチリ。 バリバリ仕事をする女性のおひとり様の姿が目に浮かびます。

試しにナスモのメンバーとリモートしてみました。「やっほー!こちら温泉でワーケーション中ですよ!」


温泉に浸かったあと、再びPCを開きます。

体がほどよく緩んだ状態だから、リラックスして仕事に向き合える気がします。

ちょっと考えが煮詰まってきたら手を休め、温泉で頭をすっきりさせて、再び仕事にもどる。

日常と非日常の時間を行き来する、メリハリの効いた過ごし方が、ワーケーションの魅力かもしれません。


後編では…
幸乃湯温泉の社長で、黒磯観光協会の会長でもある
荻原正寿さんのインタビューを掲載します。
板室温泉の歴史や、ワーケーションへの意気込みを伺いました。

また、お仕事の合間に立ち寄れる、のどかなお散歩コースをご紹介します。


「奥那須温泉大正村 幸乃湯温泉」
ワーケーションプランのご予約はこちらをご覧ください。

じゃらん / 楽天トラベル

*ご予約が可能なプランのみ表示されます。
*満室でご予約いただけないプランは表示されませんので、ご了承ください。
*尚、るるぶ(https://www.rurubu.travel/)でも、プランのご予約は可能です。

【奥那須大正村 幸乃湯温泉】
場所:栃木県那須塩原市百村3536-1
TEL:0287-69-1126
URL:http://www.satinoyu-onsen.com/

黒磯観光協会
オフィシャルサイト:https://www.kuroiso-kankou.org/

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