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天狗が見つけたお湯?!映画のロケ地にもなったディープな温泉へ!【那須 北温泉】

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温泉最高。間違いなく最高。

だいたいどんな温泉でもサイコーと思っている腰痛膝痛万年コリまくりのマガラです。
みなさま「那須温泉郷」ってご存知ですか?日光国立公園内の那須岳(茶臼岳)の南麓に散在する温泉群の総称のことなのですが、その名の通り那須にはたっっっっっくさんの温泉があるんです。那須というと高原やペンションなどのイメージがありますが、実は古〜い秘湯なんかもあるんです!今日はその中でもひときわ異彩を放つ秘湯の温泉宿・北温泉をご紹介します。

北温泉は天狗が見つけた温泉らしいです。どんなところか気になる〜!

山奥の秘湯と呼ぶのにふさわしい立地

那須の有名観光地、殺生石や鹿の湯からまだまだ先の山の中にある一軒宿・北温泉。車必須。冬はスタッドレスタイヤもしくはチェーン必須です。

車が入れるのはこの公共駐車場まで。(無料)ココからは有名な「駒止の滝」が見れます。

そしてこの道を400mほど歩いて温泉に向かいます。たかが400mとあなどることなかれ、10分はかかるし、すごく急だし、これ雪降ったらだいぶキツそう。
(標高が高いので冬は確実に積もっているかと。)
温泉と駐車場が離れているのは、先代が車の排気による景観破壊を懸念したからのようで、それ聞いちゃうと頑張って歩くしかないですよね。
でも景色は綺麗だし山の空気は美味しいし、温泉への期待が高まります。

細い山道をどんどんくだっていきます。ものすごく急な箇所があるのでお気をつけて!

ドドン!真正面!読めない看板も色あせた建物も全部渋い。そして山あいなので昼でも薄暗い。シビれますね…。

北温泉は、那須湯本・板室・大丸・弁天・高雄・三斗小屋と並んで「那須七湯」(なすしちゆ)と呼ばれる名の知れた温泉の1つ。江戸時代から人気があったようです。
北温泉のすごいところは、その江戸時代の建物がそのまま残っているところ!江戸・明治・昭和と増築を重ねた木造三階建の建物の迫力がすごいんです。一番古い箇所は、江戸安政のころ建てられたものだとか。

テルマエ・ロマエの舞台や、つげ義春の漫画にも。重厚な歴史を物語る木造建築

入り口の扉の中に一歩入ると、何時代かわからない、時が止まった空間がお出迎え。黒光りした木のツヤがたまりません。映画のセットみたいな帳場(受付)。

薄暗い建物の中にぽつりぽつりと灯りがともっていて、このまま進んでいったら「千と千尋の神隠し」に出てきた千尋の両親のようにブタに変身してしまうんじゃなかろうかと、ありえない妄想を本気でしてしまうほどの雰囲気なのです。
ほんのり暖かな館内に窓から隙間風がキュウっと吹き込み、ギシギシと唸る床。この世じゃないどこかにつながっていそう。

まさに繋がっていた!という映画、テルマエ・ロマエの舞台にもなりました。上戸彩さん演じる主人公の実家としてガッツリ出てきます。北温泉を知らずにこの映画を見たときは、この古いセットすごいな〜ぐらいにしか思ってなかったのですが、セットじゃなかった…。北温泉そのままでした。

そしてもう一つ。「ねじ式」「無能の人」などの作品で知られる漫画家、つげ義春さんが愛した温泉としても有名です。漫画誌「ガロ」全盛期を代表する作家の一人で、現在でも多くのコアなファンを持つ稀有な方。鄙びた温泉地に興味があり、昭和40年代に東北の様々な温泉地を旅していたようで、北温泉にも訪れていました。ご興味のある方は「つげ義春の温泉」という本を読んでみてくださいね。(「つげ義春 北温泉」でググると絵も見れます。素敵…!)
多くの温泉地が時代の流れと共に、改装を行う中、当時とほぼ変わらない北温泉はファンの方にとっても貴重な存在ですね。

もちろん便利ではないし、ピカピカに綺麗でもありません。床暖房なんてあるはずもなく、館内どころか泊まるお部屋も寒いかもしれません。それでもありあまる魅力があります。古いこと、変わらないこと、そんな歴史を楽しめる方に来てほしい温泉なのです。


さてさて、建物探訪の続きを。

いや~、江戸・明治・昭和と増築された建築物のパワーよ!
忍者屋敷のように入り組んでいて、怪しくって摩訶不思議。たてもの探訪だけで満足しちゃいそうな自分がいる…。

こちらは玄関入ってすぐ左にある「温泉神社」の入り口です。
奥に階段が見えるのわかりますか?この石段を登ると北温泉の守り神をまつる温泉神社があるそうです。温泉の館内に神社があるなんて不思議です。

「北温泉」という名前の由来が書いてありました。
現在の「那須岳」が「月山」と呼ばれる霊山だった頃、その山中にある北温泉は、源泉の岐路が多いことや、いくつもの神が集まる場所などから「岐多の湯」と呼ばれていたそうです。「岐多」が「北」になったんですね。

霊山だったこともあり山岳信仰に基づいた修験者も多くいたようです。その当時からのものなのか、たくさんの仏様が館内のいたるところにまつられています。気の遠くなるような長い間ここにいるんでしょうね…。

天狗の湯に目の湯に河原の湯!いくつも楽しめる温泉パラダイス

さてっ!おまちかねの温泉へ。
北温泉といえば!の天狗が見つけた「天狗の湯」へ向かいます。

天狗らしい赤い廊下を進んで…

このシャラシャラをくぐると…

どかーん!これが天狗の湯だーーーーーっっっっっっっ!!!!
見たことないぐらい大きい天狗のお面が2つ。じっくり見つめられています…。すごい緊張感。
そして湯量がすごい!ざっぶざぶに溢れている…。常に新鮮で綺麗なお湯が注がれます。北温泉はこの湯量が自慢。単純泉で肌にも優しく無味無臭。

お湯の量のすごさ伝わりますか?ざぶざぶ注がれてざぶざぶ流れてゆきます。
このお湯は大天狗が宝亀年間(770~)日光山より出羽の国へ行く途中発見したといわれているそうです。ふ!古ーい!!!!!何百年も途切れることなく湧き続ける温泉…。お湯ってなくならないんですね…。地球の神秘だなぁ。。

天狗様がインパクトありすぎて、なんか落ち着かないな~と思いながらも浸かること3分…だんだん自分が溶けていって、この風呂の一部みたいになってくる………。あれ……私……何年前からここにいますっけ??いや…わたしこの浴槽の端の石の一部だったっけ……。

天狗様にいだかれて、肉体も精神もとろけ出す始末です。イヤ~気持ちいい。

ただ残念ながら現在日帰り温泉の時間帯(8:30〜16:30)は男性専用の男湯となっています。それ以外の時間は宿泊者専用になり、混浴になります。女性は宿泊してぜひ入ってほしい!
しかも、天狗の湯の先にある鬼子母神にお参りをして天狗の湯につかると、子宝に恵まれると言われているそうです。夫婦で真夜中に混浴に入るのもオツですね。

とろけてなくなる前にどんどんご紹介を。天狗の湯が男湯と申しましたが、
女性のみに開かれている女湯もあります。

こちらの「目の湯」。ここは24時間女性専用です。

細長~いお風呂で、天狗の湯の猛々しさに比べると、女湯らしい優しい落ち着きを感じます。全面窓になっているのですごく明るくて気持ちいい!
左側が浸かるところ、右側は髪や体を洗ったり掛け湯に使います。ちなみに、北温泉にはどのお風呂にもシャンプー・石鹸などのアメニティもなければ、シャワーもありません。シャンプーリンス必須の方は持ち込んで他のお客様の迷惑にならないよう洗ってくださいね。とにかく昔ながらの温泉ですのでそこを楽しむのが吉です。

目の湯も天狗の湯にまけない湯量で、常に湯船から湯が溢れています。

さてさて、一度服を着て、今度は露天風呂へ。そうそう北温泉はこのマップのように全てのお湯が別の場所にあるので1つ入るごとに服を着て移動です。ささっと脱げて着れる服が便利です。



こちらの露天風呂「河原の湯」は男湯と女湯が川に沿って隣同士で配置されています。

女湯は左に渓流が見えます。キーンと冷えた冬山の空気と温泉。サイコー!

こちら男湯。男湯の方が広くて視界もワイドです。うらやましい!
川の音を聞きながら入る露天。サイコー!
もちろん両方とも源泉がざぶざぶ注がれざぶざぶ流れていきます。

そしてそして!
北温泉名物といっても過言ではない、温泉プールがこちら!

ひろ…ッ!!!!
外にあるこちらのどでかいプールももちろん全て源泉掛け流し。こちらは混浴で水着着用OKです。もちろん裸でも。浮き輪も貸してもらえます。宿泊して真夜中に満天の星を見ながら入れたら最高だろうなぁ…。
冬はお湯がどんどん冷えていくのでぬるくて入りにくいときも。この日も私は無理だ~と思ったけどツワモノのおにいさんたちはバッシャバッシャ泳いでおりました。雪の降る中泳ぐ方もいるようです。すごい。でもココでしか体験できないすごい光景だろうな〜。

プールで体が冷えたら、お隣の「相の湯」へ。

この左の建物の中です。男女別。

この昔ながらの造り!興奮しますね。私こういう地面に穴を開けた系の湯船好きなんですよね〜。浸かると目線が床に近くてなんともいえない不思議な気持ちになります。
鉄分多めなので何もかもが茶サビていて渋い。これぞ温泉!

温泉だけじゃない!古い建物も猫も全てが魅力!

いや~ほんと北温泉は湯も多ければ情報量も多い。

こちらお食事処なんですが、風情ありすぎませんか…。いろりがあって日本昔話に出てきそうなお部屋…。なんと美しい黒光りでしょう。食事付き宿泊のお客様はココでご飯が食べられます。いいな〜。

お隣の部屋も見たことない造り。上に障子?!どうやって開け閉めするんだろう?建具の細工も細かすぎるやろ…。

お食事内容はいたって普通の家庭料理だそう。旅館というよりは山小屋をイメージしてほしいとのことでした。湯治宿なので安く長く泊まれるような料金設定になっています。(一番安い自炊宿泊で1泊4,900円)

ただ、現在どのお部屋も暖房器具はコタツだけとのこと。
とっっっても寒いので冬は覚悟してきてほしいそうです。
冬季休業もなく、いつでも泊まれる北温泉ですが、豪雪時は駐車場からの急な雪道を歩くのがかなり困難なので、年配の方や足の悪い方はお電話で雪の状況を問い合わせてから来ていただく方が安心です。

猫もいるよ(新入りのマルです)

テルマエ・ロマエを見て行くも良し。

つげ義春を読んで行くも良し。

着物で行ってレトロな館内で写真を撮っちゃうも良し。

家族で行ってそれぞれ温泉を楽しむのも良し。

魅力満点、たくさんの楽しみ方ができる北温泉。本当におススメです!

待ってるよ〜

【北温泉旅館】
場所:
栃木県那須郡那須町湯本151
日帰り温泉利用時間:8:30〜16:30
休館日:年中無休
連絡先:0287-76-2008
利用料金:日帰り入浴700円/宿泊料金はホームページ参照
http://www.kitaonsen.com/

単純温泉(自家源泉)
自然湧出
泉温50.8度ほか
pH6.3ほか
完全放流式/加水なし/加温なし/塩素消毒なし

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