アイルランドの片田舎が出現する、鳥肌カントリーロードを行く
こんにちは、タッキーです。
那須高原を車で走っていると、たまに感じることがあります。
「なんか、外国みたいだな」って。
それもブリテン島やアイルランド島の、牧草地が広がる田舎道を連想させます。洋風趣味の建物が多いので余計そう感じるのかもしれません。ということは、那須高原に住んでいる人は自分と同じようなイメージを少なからずもっているのかな、もしかして。
さて、ドライブ中に音楽を聴く人はたくさんいると思います。
自分もよく音楽を流しながら車を運転するのですが、ある日たまたまアイルランド民謡を聴いていたときに差し掛かった那須高原の景色が、音楽とハマり過ぎてて雷に打たれたような経験をしたことがあります。
カミナリはちょっと言い過ぎですね。
鳥肌くらいにしておきましょう(笑)
とにかく曲の世界観にマッチする「鳥肌ロード」が那須にはあると思っているんです。
そんな道を今回はご紹介。
ただ目的もなく走るのも現実的ではないので、立ち寄りスポットを挟んだ、こんなコースを設定しました。
「マウントジーンズ那須」もしくは
「那須どうぶつ王国」あるいは
「那須フラワーワールド」終わりで「那須高原スマートIC」から東北道に入りたい方へ、ちょっと寄り道したい鳥肌カントリーロードです。車内で音楽を流しながら走ってみてください。
もちろん自分の好きな音楽を聴けばいいのですが、ここではあえてケルト音楽に限定し、コースを走りながらご紹介しようと思います。
理由はとてもシンプル。今回の街道にアイルランドやスコットランドの片田舎を感じ、その雰囲気を最大限ブーストしてくれる音楽といえば、ケルトしかない!と思ったわけです。
ケルトとは、スコットランド、アイルランド、ウェールズなどの英語圏のほか、フランスのブルターニュ地方、スペインのガルシア地方に分布している民族と、その文化の総称です。ケルトという言葉自体は近代になってから似通ったルーツをもつ言語・文化を区分するために作られたため、各地でケルト人という共通認識は薄いようです。
また彼らは古来から音楽が大好き。とくにアイルランドでは、フィドルと呼ばれるヴァイオリンやハープ、ティン・ホイッスルという縦笛を使って演奏し、カントリーのルーツともいわれる独自の音楽文化が脈々と受け継がれています。一部の地域で歌われている歌には日本でいう「こぶし」のような独特の歌唱法があるのも特徴で、音楽に合わせて踊るリバーダンスは近年、世界的に脚光を浴びています。
歴史的に文字を使わずに口承で伝えていく文化が続いたため、民族の歴史を伝える役目をもつ歌の歌詞はとても重要なんだそうです。
ちなみにアイルランド出身で世界的に人気のあるミュージシャンはたくさんいます。
- ヴァンモリソン
- U2
- クランベリーズ
- エンヤ
- ケルティックウーマン
日本人にもなじみのあるミュージシャンばかりです。
どれもポップスやロックのジャンルですが、音楽性にどこかアイルランドらしさを感じるんですよね。
さらに今をときめくイギリスのシンガーソングライター、エド・シーランは父方の家系がアイリッシュ。アルバム「÷(ディバイド)」ではアイルランドの民族音楽を取り入れた楽曲「ゴールウェイ・ガール」と「ナンシー・マリガン」の2曲を発表。自身のルーツに焦点をあてています。
さて、それらを踏まえた上で今回ケルトの音楽として紹介するのは、アイルランドとスコットランドの伝統的な音楽。またはそのバックグラウンドをもつポップス曲です。
那須の森を抜けたら流してほしい、ケルトのハマり曲3選
まず「マウントジーンズ」や「那須どうぶつ王国」から県道305号豊原大島線を通って、山を下っていきます。
さぁ、ここから鳥肌カントリーロードのスタートです!
最初の曲はスコットランド伝統の楽器、バグパイプの定番曲「Scotland the Brave(勇敢なるスコットランド)」です。
非公式ながら国歌扱いされるくらい有名な曲。バグパイプの雄大な音色が車内をスコットランド一色にし、視界に広がる那須の平原と紐づけられて、思わず武者震いしてしまうハマり曲です。
だいぶ下界まで降りてきたなと思った頃に信号が見えてきます。「大谷」という交差点まで来ると右手に「那須フラワーワールド」があります。ここからお帰りの方も一緒に、県道305号をひたすらdown the street。
さて、これからもっとケルケルしてきますよ~。
「那須フラワーワールド」を右手に見ながら少しだけ小高い丘を登ります。実はこの場所
で取り上げたコースのゴール地点でもあるんです。
この場所をVol.1では北海道の富良野のような地平線王国として紹介しましたが、今回はアイルランドの片田舎とケルト音楽です。
つまりバグパイプの音色を「さだまさし」に置き換えていただいても、まったく差し支えございません。
県道305号をさらに下ります。左手に「那須ちふり湖カントリークラブ」の看板が見えたら、そこから500mほど降りた右手に道があるので、右折します。
先述の各レジャー施設を出発地点として、「千振保育園」経由で「はりねずみ堂」や「MANIWA FARM チーズケーキ工房」に向かうルートを設定してみてください。県道305号のコースから自然に右折する道のルートが示されると思います。
那須らしい静かな森の中を抜けると、日差しが差し込む草原が広がってきます。
そして千振保育園手前の十字路に着いたら、右折し直進。そのまま道なりに「MANIWA FARM チーズケーキ工房」まで到達してもいいですが、コッペパンとプリンのお店「はりねずみ堂」にちょっと寄り道してみます。
ここで聴きたい曲はアイルランドのバンド「Clannad(クラナド)」の「Siúil A Rún(シューラ・ルーン)」です。これはアイルランドの古い民謡で、英語ではなくアイルランド語がタイトルになっています。戦場に行く恋人を想って嘆く女性の心を歌った曲ですが、実はオリジナルの歌詞は不明。ケルティックウーマンもこの曲をカバーしていますが、アコースティックな演奏が牧歌的な、クラナドのバージョンが好みです。ちなみにリードヴォーカルのモイアはエンヤの実姉で、2年間だけエンヤもクラナドに参加しています。
実はこの「はりねずみ堂」から「MANIWA FARM チーズケーキ工房」周辺の景色が今回のクライマックス。
ここの景色がまたケルトなんだな~。
アイルランドの片田舎をイメージしてみてください。
晴天の日も気持ちいいですが、あえて曇り空のときに訪れるのも情緒を感じます。
なんかスコットランドやアイルランドって、鉛色の空がイメージにしっくりくるんですよね~。
そして最後にご紹介する曲は、「The Chieftains(ザ・チーフタンズ)」の「Dueling Chanters」です。
チーフタンズはアイルランドを代表するバンド。見た目は普通のおじさんたちのようですが、とんでもない!
伝統的なケルトの楽器を使いインストゥルメンタルで演奏する曲が多いですが、超絶技巧ともいうべきバンドのアンサンブルが素晴らしく、圧倒されます。この曲で印象的なパイプの音色ですが、スコットランドのバグパイプよりも小さい、アイルランドで使われているイリアンパイプスという楽器です。
ケルトの音楽はファンタジー系RPGの曲や映画「ロードオブザリング」で使われたりしているので、聴いたことがある人も多いでしょう。那須高原はたまに霧に包まれることがあるのですが、そんな天候がケルトの旋律と混ざったりすると、も~たまりません。
絶好のケルト日和です!
車を降りて森の中、または牧草地を歩き、ケルトを感じてみてください。
「アイルランドの妖精が那須に降り立ち、自分の前にひょこり姿を現すかもしれない…」
普段は売上とにらめっこしているお父さんを、そんなメルヘンな気持ちにさせてもなんら不思議はありません。
そして、今回の最終目的地「MANIWA FARM チーズケーキ工房」に到着です。
店内では農場のミルクを使ったチーズケーキが購入できるほか、ソフトクリームをその場でいただくことができますよ!
「MANIWA FARM チーズケーキ工房」をさらに南下していくと、「那須高原スマートIC」に到達します。
渋滞も少ないインターなので、気持ちよく東北道にアクセスできます。
いかがでしたか。今回のコースを逆にして「那須高原スマートIC」からスタートするのもオススメです。
「鳥肌カントリーロード」はちょっと渋めの選曲でしたが、定番のポップスでもハマり曲はたくさんあります。
クランベリーズの「Ode To My Family」やエンヤの「Deora Ar Mo Chroi」なども、めちゃくちゃハマります!
ぜひ、自分のハマり曲を見つけて那須を満喫してくださいね!
それでは、また!
今回紹介した曲
「Scotland the Brave」/ Scottish Bagpipes
「Siúil A Rún」/ Clannad
「Dueling Chanters」/ The Chieftains
「Ode To My Family」/ The Cranberries
「Deora Ar Mo Chroi」/ Enya
「Galway Girl」「Nancy Mulligan」/ Ed Sheeran
今回走ったコース
「マウントジーンズ那須」、「那須どうぶつ王国」、「那須フラワーワールド」から県道305号豊原大島線を下る
「はりねずみ堂」や「MANIWA FARM チーズケーキ工房」に立ち寄り東北道「那須高原スマートIC」へアクセス