こんにちは!
那須移住歴もうすぐ1年、本業はヨガインストラクターの”自称”那須観光大使こんどうあゆです。
みなさま、いきなりですが”寺活と”いう言葉をご存知でしょうか?
その文字の通り、「お寺での活動」略して”寺活”になるかと思うのですが
なんと!那須にもその”寺活”を積極的に開催されているお寺があるので
今回はNaSuMoのライターチームで徹底的に体験レポと、高福寺の副住職りゅうこうさんにお話を伺ってまいりました!
目次
那須高福寺とは?

栃木県那須町にあるの真言宗寺院「高福寺」
那須に引っ越してきてしばらく経ち、”そこそこ土地勘も出てきたわたくし的”高福寺さんの場所案内といえば
- 那須高原病院の裏のあたり!
- ビックの近く!
- 清水魚園の裏!(最近覚えた)
- 4号線で行くと白河行っちゃうから気をつけて!
- 黒磯から7分、那須高原からは15分でアクセスがとてもいいのよ〜
なんて表現をよくさせていただいています。
いかがでしょうか?みなさんピンときましたか?結構わたしも那須に詳しい人になってきた気がするのです。
話を戻して、、、まだまだお寺のことには詳しくないわたくしですが
すっごくすっごく簡単に言うと、こちらの高福寺さんは空海さんの教えを教義とするお寺です。

(この辺りのことは後半の副住職りゅうこうさんのインタビューにて詳しくお聞きしております。)
お寺の敷地内に入っていくとたくさんの石像があり
こちらは七福神 こちらは干支と可愛いお坊さん
空海さんの腰掛石に 一休さん
なんとも見どころ満載なお寺。
お寺と聞いて思い浮かぶことといえばお墓や法要など。気軽に足を踏み入れる場という解釈にはなかなか至れないのですが、どうやらこのところ、全国的にも寺活を通して、お寺というものの付き合い方がが変わってきているようで、、、
早速今回は、那須 高福寺さんでの寺活のあれこれをご紹介していきたいと思います。
話題の寺活 その1 写経
トップバッターはわたくし、NaSuMo随一の雑念Queenまっしぃが『写経』体験をレポートさせていただきます!
写経とは、一言で言うと「お経を書き写すこと」です。
仏教発祥の地であるインドで、お釈迦様の教えを広めるために始まったと言われているそうです。
日本には奈良時代に伝わり、僧侶の修行の一環として行われていました。
今日では修行の目的はもちろん、祈願や供養のためにも写経が行われており、その効果は邪念を払い心を安定させたり、精神集中や文字を書く練習、指先を使うことによる脳の活性化も期待できたりと、いいこと尽くしのすごいやつです。
とはいえ、初めての体験に緊張して前日あまり眠れず、「何を着ていけばいいのか」「住職さんが怖い人だったら」「そもそもこんな知識ゼロの私が参加していいの?」と雑念まみれで、集合時間ギリギリに到着…。
副住職「お待ちしておりました。どうぞお入りください。」
NaSuMoライター一同「よろしくお願いしますっ!」
とても優しそうな副住職さんにひとまずホッとしたところで、足早に会場に入ります。
席には、般若心経の透かしが入った半紙と筆ペンが用意されています。

いよいよ緊張と雑念がMAX!
副住職「綺麗に書こうとする必要はありません。一文字一文字、心を落ち着けて自由に書いてみて下さい。では、早速書いていきましょう。どうぞ。」

(ひえ〜!もう始まった!皆、黙々書き出した!どうしようどうしよう。)
恐る恐る書き始めます。
(筆ペン握り過ぎて墨ドバッと出てつらみ…。どうしよう。)
静かな会場に鳥のさえずりや遠くを走る車の音、誰かのお腹が鳴る音…。
(皆どれくらい進んでるんだろう。夕ご飯は何食べよう。どうしよう。)
止めどない雑念…しかし、一文字一文字黙々と書き進めるうちに、音は小さくなり雑念が消えていくように感じました。

皆、真剣です。 書くことに集中…
集中とリラックスの狭間みたいな不思議な感覚…心地よいです。
書き始めてから、約1時間!時間も忘れて没頭し、気付けば般若心経を書き終えていました。
最後に願い事と名前等を書きます。(願い事をなんて書くか、結構悩みました。)
まっしぃ「私は身体健全にしました。ずっと山登りたいので。あゆさんは?」
あゆ「相思相愛ですっ!キラッ」
副住職「昔は書く願い事は世界平和と決まっていたんです。他者のために願うという仏教の教えからそのように書かれていたんですね。世界平和という願い事は、万人の願いが成就するという意味にも繋がっていきます。」
世界平和ってなんか大それたテーマだなぁって感じちゃうけど、仏教の教えを通して聞くと、とっても素敵な願い。
これからは願い事は「世界平和」一択で!

話題の寺活 その2 護摩焚き
写経に続き、護摩焚きも初体験!
それぞれ願い事を書いた護摩を手に、本堂へと移動しました。

「護摩焚きとはなんぞや?」とお思いの方のために簡単に説明をすると、
火を焚いて、護摩木といわれる小さな木の板を燃やすことで、厄や煩悩を焼払い、仏様に祈りを捧げることです。
ここ高福寺では、御縁日である18日には毎月「護摩焚き」が行われているそう。
副住職「護摩木に書くのは、願い事でもあり自分自身への決意表明でもあります。仏様へ自分の決意をお伝えし、心新たに1ヶ月を過ごす。月に一度の大切なお勤めです。では、始めさせていただきます。」
厳かな雰囲気で、護摩焚きが始まりました。
自然と背筋がピンとします。
初めての護摩焚き。副住職の一挙一動に目が離せません。
そしてみるみるうちに炎が上がり、大きくなっていきます。迫力がある!

副住職「それでは、お一人づつ護摩木を火の中へお入れください。」
おそるおそる側へ。思った以上に炎の熱がすごい!迫力に圧倒されながら、慎重に護摩木を焚べます。
熱気がすごいです! 護摩木が炎に包まれていきます。
無事に護摩木を焚べることができた安堵感と副住職の唱える「不動明王真言」の声、オレンジ色の炎の揺らぎが心地よく…少しだけ眠くなったのはここだけの話です。
自分の護摩木が燃えていく様を眺めながら、「身体健全」を心にしっかり誓いました。
まっしぃ「なんだかスッキリした気がします!今日はよく眠れそう。」
あゆ「わたしはいつも高福寺さんに行った後って、眠気がすごくって〜今日もしっかり浄化されました!」
寺通い、ハマってしまいそうです。
話題の寺活 その3 ヨガ
那須に移住してきて4ヶ月、ようやく新しい暮らしにも慣れてきたべーやんです!今回、ヨガを初体験してきました!
場所は!なんと!お寺です!!

ヨガに対する私のイメージはというと、
「芸能人が美活のために取り入れている。」
「最近はホットヨガやマタニティヨガなど様々な○○ヨガが増えてきている。」
という印象を持っていました。

今回はNaSuMoのライターでもあるあゆさんのヨガを体験。
まず結論をお伝えすると、とても楽しむことができました!
何よりも、頭のてっぺんから足の指先まで血液が入れ変わったように感じリフレッシュできました。

ヨガにはたくさんの種類があるようですが、今回は大きなくくりでいうとリラックス系のヨガだそう。
さらに【太陽礼拝】というかっこいい名前のポーズも取り入れていただきました。
【太陽礼拝】とは、、、連続した12のポーズを流れるように行います。
ヨガの基本のポーズであり、「1日の始まりに太陽に挨拶をし、その恵みに感謝する」という深い意味があるようです。
私べーやんは単純な男です。名前がかっこいいと私は俄然やる気が出てきます(ヨガは力を入れてやるものではないと思いますが)。

今回の寺ヨガは時間にすると約1時間取り組みました。
はじめは座り方や姿勢の取り方、呼吸法など、
(こうかな?合ってるかな?)
と思いながらでしたが、やっているうちに徐々にペースをつかみ「無心」で取り組める時間もありました。
ただ、その中でも自問自答しているときの時間がとても大切に感じました。
普段の生活では何かと外に対して意識を集中していることが多いと思います。
しかし、ヨガで自分の内側に気をかけてあげることで、身体の状態を感じたり、なだめてあげたりすることができました。
私はヨガ中、もう一人の自分に対して
「骨盤さんしっかりなー」「肩甲骨さん、いつもより開いてみなよ」「深い呼吸で全身に酸素を!」
などとコミュニケーションを取っていました。

身体の隅々と会話をして日常では使わない部位を動かすことで、程よい刺激を味わえ、全身がポカポカしてきます。
ビックリです!まさか、こんなにも代謝が良くなるとは思ってもいませんでした!
そして今回のヨガでは、複数のポーズを行うと必ず全身の力を抜くタイミングがあります。
あゆ先生の
「解放しましょうー!」
という掛け声とともに全身の力をストンと抜きます。
その瞬間、身体も心も楽になり、心地よい気分に浸れます。
「身体が整う」とはこういうことだと思いました。

最後は合掌し「ありがとうございましたー」。
ヨガ後、すぐに身体の変化に気づかされます。
(身体が軽い!)
少しだけ羽が生えたようです。
姿勢が正しくなり、骨盤に上半身が定位置で乗っているのが分かります。
ヨガは朝活にはもってこいですね。晴れた気持ちで一日をスタートすることができそうです!
高福寺の副住職りゅうこうさんにインタビュー
さて最後は、高福寺 副住職のりゅうこうさんに、わたくしこんどうあゆがインタビューをさせていただきました。
生まれも育ちも那須町、ごく普通の学生として生きていたという高福寺 副住職のりゅうこうさんは、高校卒業後18歳で和歌山県の高野山に修行に出たそうです。
当時はその道に進むとは思っていなかったこともあり、一人だけ地元を離れることがすごく嫌で毎年夏休みの1週間の帰省が楽しみで仕方なかったそう。(ちなみに現在の高福寺の住職は、副住職のお父様です。)
あゆ:修行の間、年に1回はいわゆる人間界(この表現が正しいか否か、、、)に降りてくる中で、この年がターニングポイント!のような、思考の変化などを感じられる瞬間はあったりしましたか?
副住職:これを境にそうなった!などということは、これまでにありません。修行中はお酒やお肉、魚を摂らないなど制限もあったりしましたが。”お坊さんになってから何か変わったこと”というのは自分の中では、ほとんどないのです。今は修行から帰ってきてはいますが、修行が終わったとも思っていません。日々のおつとめや内観を繰り返し、訓練をしています。
あゆ:そうは言われてもやはり副住職を目の前にすると、とてつもない存在感に萎縮してしまいます。その一方で同世代ということもあり、親しみやすさも感じてしまうのですが、、、最近嬉しかったことを教えていただけますか?
副住職:嬉しかったこと、それは父の日にプレゼントをもらったことです!
あゆ:わーーーなんという、、、人間らしさ。素敵な話!そして本当に普通のお父さんなのですね〜
副住職:そうなんです。普通のお父さんなのです。わたしは使命とか生き方というよりは職業お坊さん=仕事だと思っている立ち位置で、“衣を着るとお坊さん”として、日々つとめています。地元にいることで学校の先輩や先生にあったりもしますが、敬意をしめされることが、むずがゆい。いつまでたっても慣れないですね〜
あゆ:これからのテーマ”気軽に来れる寺子屋”というのも、今のお話の延長からくる発想だったりするのですね
副住職:その通りです。特別の場所ではない、特別な存在でもない。気軽に足を運んでいただいた先にお参りや祈ることの大切さに気づく場所であってほしいと思っています。
あゆ:とはいえ、お寺に気軽に足を運ぶなんてどうも思えない!という方が多数だと思うのですが、那須においての”気軽に来れる寺子屋” 具体的にはどんなことをされていく予定なのですか?
副住職:まずは敷居をなくす!それは高いとか低いとかではなくて、私が理想とするお寺の在り方は映画 男はつらいよの中の「柴又帝釈天」。熱心にお参りされている人の横で、子供達が”けんけんぱ”をしていたり、家族での揉め事は住職さんにきいてみよう!と地域に愛されているお寺です。 今でも住職のお習字教室があり、小さい子は休憩時間サッカーをしたりまずは子供たちから「お寺に遊びにいこーぜ!」という感覚になってくれたら良いなと。
大人たちに向けてはすでに始まっているヨガや、今回の写経や、護摩焚き、音瞑想、精進料理など、様々なイベントでお寺を解放していきたいです。
あゆ:素晴らしい!でもその理想のお寺には、もうすでに近づいている感じもしますね!わたしも本堂でヨガという、本当に貴重な経験をさせていただいているなと思っています。
抽象的な質問になってしまうのですが、昨今の世の中を空海さんの教えを元に生きるとしたら、どんなことを大事にしていくべきですか?
副住職:多様性を説いているお大師さん(空海さん)は
懸命に生きることが大事
というでしょう。子供が成長する過程で、何かをするだけで涙がでてしまうように、ただ目の前のことに100%でぶつかるだけで周りの人が感銘を受ける。それはどんな人でも、“ただそこに存在するだけで輝いている”というそういった価値観が主流になりつつある気がします。
あゆ:巷で言われている存在給というのもそれに繋がりますね。
私自身、これまでは一生懸命はカッコ悪いと思っていたのですが“自分にしかできないことがある”ということに気づいて全うしている昨今だったりします。今日のお話は、なんだかこれまでのことを答え合せをしているような、そんな気分になりました!
では最後に一言お願いします。
副住職:みなさんを愛しています!
世界平和とは、まずは目の前の世界を愛していくことが、家族、地域、県を越えて国や世界につながると考えています。
“どんな人でもただそこに存在するだけで輝いている”子供のように、無邪気に生きていきましょう。
副住職りゅうこうさん貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました!
気軽に寺活!高福寺の行事をチェック!
▪︎年間行事
お砂踏み(四国お遍路体験):毎年6月14日、15日
除夜の鐘付き:毎年12月31日
▪︎月行事
写経会:毎月第4土曜日14時~
護摩祈祷:毎月18日15時~ ※観音様のご縁日
寺ヨガ:毎月第2、第4水曜日10時~
寺モニ(朝勤行会):毎月第2、第4土曜日7時~
御詠歌教室:不定期月2回
随時、月1で様々なイベントを開催中。
詳しくはこちらをチェックしてみてください。
高福寺
〒325-0001 栃木県那須郡那須町高久578
TEL:0287-62-1294
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