レジャー

話題のホッキョクオオカミに会ってきたぞ!【那須どうぶつ王国-前編-】

ホッキョクオオカミ

国内で唯一会える場所。
ホッキョクオオカミがついにやってきた!

「あなたはイヌ派?ネコ派?」と問われたら、「マヌルネコ派」と答えます。

こんにちは、タッキーです。
「なにそれ?」と思った方。ぜひとも、今回の記事で「那須どうぶつ王国」をもっと知っていただきたい!

というわけで、行ってきました。過去にも取材でお世話になっている「那須どうぶつ王国」さん。
今回も王国のスタッフで、NaSuMoのライターでもある、ぶちさんにアテンドをお願いしました。

ちなみに前回の取材記事はこちら。王国の動物たちをたくさん紹介しています。

さて、ナスモ取材班、王国のゲート前でぶちさんと待ち合わせ。

タッキー:ぶちさーん!今日はよろしくお願いします!

ぶちさん:こんにちは。よろしくお願いします。

タッキー:さっそくですが、王国の看板をバックに一枚写真を撮りましょう!
今日は一緒にオオカミのポーズでお願いします。

ぶちさん:はい。でもこのポーズって、オオカミなんですか?

どうぶつ王国を案内してくれる、ぶちさん(右)

そう言われて、ハッと気づいた自分。このポーズ、オオカミというよりオオカミ男じゃね?
心の動揺をみじんも見せず「ええ、オオカミのポーズです」とかわし、王国の中へ。

今日の取材で、個人的にとっても楽しみにしていたのが、ホッキョクオオカミとのご対面。 2020年3月に新たにオープンした、北アメリカゾーンにいるのだそう。ではさっそく中へ。

ホッキョクオオカミがいる「WOLF HILLS(オオカミの丘)」

北アメリカゾーンは、北アメリカに生息する動物たちの世界を再現した展示場のこと。
「オグロプレーリードッグ」や「アメリカビーバー」「シマスカンク」といった小さくてかわいらしい動物たちに会うことができます。

そんな展示場の中に、勇ましいオオカミがいたら、北アメリカゾーンをビシっと締めてくれるんだろうなぁ。

そこには真っ白な毛並みの兄弟がいた!

北アメリカゾーンに入ると、まず目に飛び込んできたのが、オグロプレーリードッグ。モフモフしてて、あらカワイイ。ドッグといっても犬じゃありません。リス科の動物です。

なんでも、タカなどの天敵が近づくと「キャンキャン」と犬のように鳴くので、その名がついたとか。

こうみえて一夫多妻制なんです。地中深くに巣穴を掘って暮らしてます

う~ん、ちょっと名前が覚えづらいな。

日本語で分かりやすく言うと、「オグロプレーリードッグ」=「尾っぽの黒い草原の犬」。

ってか、もはやそれ犬じゃん!? よけい分かりづらい、、、。

広さ約500平方メートル。オオカミの生活環境として、森や岩場、滝、池などが再現されている

そして、ついにオオカミの丘へ。 ホッキョクオオカミは、グリーンランドやカナダ北部など、極北の地域に生息するオオカミの仲間。

北極圏の寒さに対応できるように、密度の高い白い体毛をもっています。一般のオオカミに比べて、耳や鼻が短いのが特徴だそう。

その姿は、丘の上で白く輝いている様にみえた

タッキー:おっ、いたいた。ほんと真っ白だ。ちょっと離れた場所にいますね。

ぶちさん:朝のうちは寝ていることが多くて。お昼頃に活発になります。

ぶちさんと、シャッターチャンスの機会をうかがう。はたして

ぶちさん:あのふたり、オスとメスの兄弟なんですよ。

タッキー:へぇ、そうなんだ。名前はまだないんですか。

ぶちさん:はい。保護動物支援のクラウドファンディング(現在は終了)のお礼として、命名権がプレゼントされる予定です。そこで決まる形ですね。

タッキー:それは、ナイスアイディアだなぁ。

初対面した印象は、勇ましいというより、やさしい顔をした女性的なイメージでした。
お、だんだんとこちらに近づいてきたぞ。

遠目にはわりと小ぶりに見えていたものの、目の前までくると、おぉ、すごい迫力!
キタ、キタ、キターと会場大興奮!

「いま、目が合いましたよね!」

ホッキョクオオカミと間近にご対面。これがその瞬間だ!

いやぁ、感動的な瞬間でした。 ふだんは丘のはじっこで寝ていることも多い彼ら。ガラス越しに間近に見ることができる最大のチャンスは、なんといっても飼育員さんによるご飯タイム!
もし北アメリカゾーンに飼育員さんがいたら、ねらい目ですぞ!

絶滅危惧種の動物を守る、
王国のもうひとつの役割

ちょうどこのときは、彼らがご飯を食べ終えたばかり。そこでお忙しいところ特別にお時間をいただき、飼育員の松本さんにお話しをうかがいました。

飼育員の松本さん。ホッキョクオオカミなど、北アメリカゾーンの飼育を担当している

タッキー:このふたり、兄弟なんですよね?

松本さん:はい、そうです。

タッキー:オスとメスということですけど、見分ける特徴はありますか?

松本さん:顔がけっこう違っていて、手前の女の子のほうが顔がキリっとしてますね。向こうにいる、男の子のほうが優しい顔をしています。

手前がメスのホッキョクオオカミで奥がオス

タッキー:はぁ、たしかに。オスは顔まわりの毛が多いから、丸くてやさしそうな顔立ちに見えます。

ホッキョクオオカミは生息域から考えても、那須の気候は過ごしやすいかもしれないですね。

松本さん:冬はそうですね。逆に夏はあの子たちにとっては、ちょっと辛いのかなと思います。暑いときは、お腹のあたりまで池の中に入ってました。

池の水を飲んでぷはぁ!とこの表情。やさしい顔からグっとたくましいお顔に

タッキー:水の中が平気なんですね。

松本さん:ホッキョクオオカミは島と島を泳いで渡る動物なんです。だから、水が嫌いではないです。

タッキー:そうなんですか!それはびっくり。ところで、なぜどうぶつ王国にホッキョクオオカミを迎えることになったんでしょう?

松本さん:新たにこの北アメリカゾーンをつくるにあたり、地域を代表する展示動物として必須だったんです。ホッキョクオオカミは絶滅危惧種なので、那須どうぶつ王国の保全活動を知ってもらうことにもつながりますね。

ホッキョクオオカミの飼育はまだ始まったばかり。学ぶことも多いという

タッキー:なるほど。動物を間近に見る楽しさの先に、希少動物の保護について考えてもらえるようになっているんですね。ふだん世話をしていて、何か感じることありますか?

松本さん:オオカミがここの環境にまだ慣れていないこともあり、ちょっと神経質なところがあります。毎日同じ動きをするわけではないので、新しい発見があったり。自分もオオカミに対して学ぶことが多いですね。

立ち姿がとっても絵になる。本当に美しいと感じた瞬間

タッキー:ちなみに、遠吠えってするんですか?

松本:わたしは1、2回聞いたことがあるくらいですね。

タッキー:あ、そうなんですか。めったに遠吠えしないんですね。

松本さん:ええ。一般には遠くの相手に縄張りを伝えたり、通信のためと言われています。ただ、彼らがここに来てどう感じているのか。どういうタイミングで遠吠えするのかなど、わたし自身も勉強中です。

タッキー:よく分かりました。ありがとうございました。

オオカミが辿ってきた歴史を思うと、どこか孤高の表情に感じてしまう

日本に生息していたオオカミは、明治時代に絶滅してしまいました。そして世界のオオカミたちは、人がその生息環境を守っていかなければ、生きていくことがとっても難しい。

わたしたちのよく知る犬は、人のよきパートナーとして愛され、ここ那須にも、たくさんの愛犬家が犬と一緒にやってきます。一方、犬の遠い兄弟でありながら、野生のなかで生きてきたオオカミたちの歴史は、とっても険しいものだったはず。

彼らを育てて、繁殖を試み、その存在を広く人に伝えること。

那須どうぶつ王国が担っている「希少な動物たちの命をつなぐ」という役割に、とっても敬意を表したい気持ちになりました。 後編(スナネコなど)はそうした王国の役割について、より掘りさげていこうと思います。

【那須どうぶつ王国】
場所:栃木県那須郡那須町大島1042-1
連絡先:0287-77-1110
営業時間と定休日は季節・曜日によって異なりますのでHPよりご確認ください。
HP:https://www.nasu-oukoku.com/

この記事を書いた人

タッキー

那須コーヒーパルキ店主。さいたま市出身。 2016年那須町に移住。自家焙煎のコーヒー店を営業し、那須を取材する圏外ライターとしても活動。那須のフリーマガジン「森の子」の企画・編集。森での自給的暮らし、音楽活動、登山など。

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