こんにちは!
那須と塩原の温泉の恵みに囲まれて中ですくすくと育ち、もれなく温泉大好き。かなえです。
今回ご紹介するのは、まさに “死ぬまでにいきたい! 日本の温泉” とでも言うにふさわしい、那須の名泉「鹿の湯」。
地元民だけでなく、観光客にも不動の人気を誇る硫黄温泉です。
その人気の秘密を見ていきましょう。
目次
鹿の湯の歴史
鹿の湯の歴史は古く、なんと栃木県の中では最古の温泉!
飛鳥時代に鹿によって発見された温泉だと言われており、歴史は今から1300年ほど前の舒明(じょめい)天皇の時代まで遡ります。
那須の地方官として中央から派遣されていた、狩野三郎行広(かりのさぶろうゆきひろ)が、山狩りに行った時のこと。
狙った鹿を射損じて、山奥に逃げ込まれてしまったため追っていったところ、鹿が傷ついた体を温泉で癒していたというのです。
このことから、「鹿の湯」と名付けられたと伝えられています。
明治・大正の時代を受け継ぐ趣ある建物
ではさっそく、入ってみましょう!
「鹿の湯」の文字が書かれた看板も、風情がありますよね。
象形文字と言うのでしょうか。
この日は雪が降るのではと言われていたほど寒い日だったので、中の灯りがとても暖かく見えました。
寒さに震えながら、中へ・・・。
どこか懐かしさを感じる引き戸を滑らせて中に入ると、目の前が受付になっています。
木のぬくもりを感じる館内。
建物は、明治・大正時代に建造され、現在に至るまでそのままの姿を受け継いでいるのだそう。
昔ながらの雰囲気を感じられる建物ではあるものの、とても清潔感があります。
下駄箱やコインロッカーも完備。
脱衣所にロッカーはないので、貴重品は、廊下に設置されているロッカーに預けましょう。
廊下には、数々の著名人の方々のサインが飾ってありました。
廊下の両側面は、ベンチになっていて、温泉から上がった人々が座ってゆっくり体を休めています。
いよいよ温泉へ!
廊下の先には、赤と青の暖簾。
一歩一歩、足を進める度に、タイムスリップしているかのような感覚になってきます。
暖簾をくぐって、いざお風呂場へ。
硫黄の香りがさらに強くなり、乳白色の温泉がお出迎え。
脱衣所とお風呂の間には、仕切りがなく、写真に写っている木の板のみです。
こういう造りの温泉は、なかなかお目にかかれないですよね?
もうすでに、温泉の湯気でお肌が潤いそう(笑)
お湯に浸かりたいと、はやる気持ちを抑え、かぶり湯をします。
かけ湯と違って、かぶり湯は頭からかぶるものだそう。
・・・ですが、自信がなかったため肩から下のみのかけ湯にしました。
頭からお湯をかぶる場合は、目に入らないように注意してくださいね!
硫黄が目にしみます!!!
「入浴方法」のところには、なんとかぶり湯200回と書かれていました!!(子供は100回)
“かけ湯” を行なっているところはあっても、”かぶり湯” は全国的にも数少ない温泉療法なのだそう。
ぜひ、勇気ある方にはやってみていただきたい!
女湯には、41℃、42℃、44℃、46℃、の湯船があります。
男湯には、48℃の湯船もあるんです!
普段40℃くらいのぬるま湯とも言えるお風呂に浸かっている私には、不安でしかない温度ですが・・・
せっかくなので、どこまで入れるかチャレンジしてみました!
41℃
寒さで足が冷えていたこともあってか、すでに「あちっ」って感じ・・・笑
でもゆっくり浸かるうちに、心地よく感じられるように。というわけでしばらく浸かった後に42℃の湯船へ移動。
42℃
少しだけ熱いかなと思いながらも、すんなりと肩まで浸かることができました!
体の芯まで一気に温められているような感覚で、じんわり汗をかくくらい。
乳白色の濁り湯に浸かっていると、あぁ温泉に来たな〜という気分になれるのは、私だけでしょうか。
硫黄の香りが心地よく、うたた寝してしまいそうになります・・・。
44℃
意を決して、44℃へ・・・。
・・・・・・。
もはや、あつすぎて、熱いのか冷たいのか分からない。笑
熱さが刺さって痛い?冷たい?みたいな。
しばらくじっと我慢しましたが、一向に慣れず・・・42℃の湯船へ。笑
私の許容範囲のぎりぎりは、43℃ということを学習いたしました。
46℃
自粛。
みなさまも、くれぐれもご無理なさいませぬよう、お気をつけくださいませ。
階段を降りて
奥にある階段を下がっていくと・・・
大きな湯船が!
こちらは、42.5℃のお湯です。
44℃の熱さを経験した私には、まさに適温。
とっても心地よい温度でゆっくり浸かることができました(笑)
注意していただきたいこと
一つ注意していただきたいのが、石鹸の使用が禁止なので、ボディーソープやシャンプーなどで体や頭を洗うことができません!
女性の方は、お化粧をされずに行かれるのが一番良いと思います。
(お化粧されたままだと、蒸気でお化粧が崩れてしまいそうです・・・)
ドライヤーもありませんので、女性の方は特に、髪を濡らさないよう、お気をつけください!(冬場は、濡れたまま外に出ると冷えてしまうため)
※どうしてもという方、鹿の湯と同じ源泉の「子鹿の湯」では、頭も体も洗うことができますよ!
お肌しっとりさっぱり
私は実は、湯船に入った瞬間にお肌がぬるぬるしてくるようなアルカリ性の泉質が大好きなのですが、鹿の湯の泉質はそれと真逆の酸性の硫黄温泉。
普段はあまり好んで入らない泉質ですが、想像以上にお肌がしっとり!そしてつるつるに。
水分をぎゅっと中に閉じ込めてくれるような?そんな感覚でした。
硫黄温泉は、殺菌作用やピーリング効果があり、肌の表面の古い角質を柔らかくして溶かしてくれるそう。
だから、お肌がつるつるになったように感じるそうなんです!
体の新陳代謝も促してくれる効果もあり、慢性的な皮膚病・婦人病・糖尿病・高血圧症・動脈硬化症などにも効果があるそうですよ!
【鹿の湯】
場所:栃木県那須郡那須町湯本181
温泉利用時間:8:00〜18:00(最終受付 17:30)
休館日:年中無休
連絡先:0287-76-2008
利用料金:大人500円 / 小人300円 / 幼児無料
公式HP:http://www.shikanoyu.jp
単純酸性 硫黄温泉(硫化水素型)
酸性低張性高温泉
・液性の分類:【PH3未満 酸性】※湧出時のPH値により変化
・浸透圧の分類:【溶存物質総量(g/kg)8未満・凝固点(-)0.55℃以上・低張性】※浸透圧を溶存物質総量または凝固点(氷点)により計算する
・泉温の分類:【42℃以上・高温泉】※湧出した時の温度または採取した時の温度を泉温という
温泉神社にもぜひお立ち寄りを
鹿の湯から少し下ったところに、温泉神社があります。
狩野三郎行広が白鹿を追っていた最中に、 山中に湧く温泉を見つけたことに由来して、 建立された由緒ある神社。
夕方になると、温泉神社の周りの灯篭に灯りがともり、また日中とは違った雰囲気を味わうことができます。
温泉神社の入り口にあるのは、「こんばいろのゆ」という足湯。
鹿の湯同様に、風情ある佇まいです。
こちらの足湯は、鹿の湯の温泉を湯分けした足湯で、誰でも無料で入ることができます。
お湯は少し熱めなので、備え付けのホースでちょうど良い温度に調整してくださいね。
この足湯は、歩き疲れた足でも10〜20分ほど浸かるだけで、重さやだるさが吹き飛んでしまうので(経験済み)、旅の途中にぜひとも立ち寄っていただきたい場所です。
こんばいろの湯の営業時間は、9時〜18時までとなります。
鹿の湯周辺の観光スポット
鹿の湯の目の前には、九尾の狐伝説で有名な、殺生石があります。
九尾の狐伝説と、殺生石についてはこちらの記事をご覧ください*
鹿の湯付近には、少し足をのばすだけで立ち寄れる観光スポットがたくさんありますので、ぜひお立ち寄りくださいね!
温泉も、その他の観光地も楽しめる素敵な旅になりますように*